こんにちは。オマケ大好きマッキーです。
株式投資の楽しみのひとつに「株主優待」があります。
この「株主優待」の権利を超オトクにゲットする方法があるということをご存知でしょうか?
「つなぎ売り」というものです。
今回は「つなぎ売り」を実際にやってみた体験談です。
「つなぎ売り」で「株主優待」をオトクに取得
「株主優待」をオトクに取得するための方法「つなぎ売り」について見ていきましょう。
「つなぎ売り」とは
「つなぎ売り」とは自分の所有する株式の株価の下落が予想される際に、所有する株式を売却せず、信用取引である「空売り」をすることにより株価下落のリスクを回避することをいいます。
例えば、トモ子さんは手元に数年前に100円で取得した「まきひろ社(架空会社)」株式1株を所有していたとします。
「まきひろ社」はマッキーと同じく(!?)将来性は期待できるのですが、直近の業績がいまひとつ(マッキーと同じ?)で、現在の株価は80円まで下落してしまいました。
現在は20円ほどの含み損。
最近の「まきひろ社」の株価の下落の勢いは結構強く、今後も下落が予想されます。
トモ子さんは「まきひろ社」の将来性を確信しているので、手元の株を手放したくはありません。
そこで本日、トモ子さんは「まきひろ社」1株を80円で「空売り」をしました。
「空売り」は株価が下落すればするほど利益が出る仕組みなので、今後、どんなに「まきひろ社」の株式の価格が下落しても、損失の金額は20円で限定されることになりました。
株価下落のリスクを回避することができたのです。
トモ子さんは「まきひろ社」株の保有を継続したいために、「空売り」という手段を用いて、同社株式所有をつないだのです。
つなぐための「売り」だから「つなぎ売り」
・・なのかどうかは、マッキーは分かりません。
ワタシは勝手にそのように解釈しています。
「空売り」とは
「空売り」とは手元にない株式を売ることをいう!!
は!?
となりましたか!!?
「手元にない株式を売る」とは、株は手元にないんだけれど、証券会社などから株を借りてきてそれをすぐ売却してしまうことをいいます。
「信用取引」のひとつですね。
投資家は証券会社などから「将来きちんと同じ株式を購入して返却するよ!!」という「約束」をし、レンタル料などを支払って株式をレンタルします。(証券会社等との約束により取引するので「信用取引」といいます)
そしてレンタルした株式を市場ですぐ売却し資金を確保します。
この売却した資金は本来は投資家のものですが、投資家がレンタルした株式を返却する日まで証券会社などでストックされます。(実際には売却資金は投資家に入ってきません)
さて「空売り」をした後、空売りした銘柄の株式の株価が下落していったらどうなると思いますか?
そうです。
「空売り」を実施した時よりも、株式を安く購入できます。
「空売り」した銘柄と同じ株式を安く購入し、証券会社等に返却しましょう!!
約束どおり株式を証券会社等に返却したので、証券会社等でストックされていた「空売りによる売却代金」を受け取ることができます。
「空売り」は安くなればなるほど利益となるわけです。
先程のトモ子さんの例でいえば、トモ子さんは「まきひろ社」の株式を80円で空売りしているので、「まきひろ社」の株価が60円まで下落したら20円の利益となります。
一方でトモ子さんは「まきひろ社」の現物の株式を手元に保有しています。したがって、こちらは80円の株価が60円まで下落したら20円の損失となります。
お分かりでしょうか。
20円の利益と20円の損失がお互いに打ち消しあって、今後どれだけ株価が下落しようとも、もうこれ以上の損失は増えないことになりました。
80円の空売りをしたことにより、株価下落のリスクを回避できたのです。
もちろん「空売り」はそれのみの取引が可能です。
株価下落時に利益が狙える方法なのです。
ただし「空売り」した後、予想に反して株価が上昇したらどうなるか?
株式の株価には上限がありませんから、理論上は損失は無限大です。
大切だからもう1度!!
「空売り」による損失は無限大!!
また、「空売り」は株式を借りるわけですから、株式のレンタル料である「貸株料」などのコストも発生します。
リスクを理解して上手に利用すれば、「空売り」は最強のパフォーマンスを発揮してくれることでしょう。
「つなぎ売り」で「株主優待」をオトクに取得!?
「つなぎ売り」で「株主優待」をオトクに取得するとはどういうことでしょうか。
通常通り株式を購入する「現物買い」と株を借りてきて売却する「空売り」を同じ株数、同じ金額で取引を行ったらどうなると思いますか?
理論上は、株価が100円上がれば、「現物買い」による株式の利益は100円となり、「空売り」による株式の利益は△100円と、利益と損失が同額となるので、損も得もしないことになります。
この状態で株主優待の権利が確定する日を迎えれば、株価の変動によるリスクを回避して、株主優待の権利だけ獲得できるというわけです。
「つなぎ売り」でオトクに「株主優待」をゲットしてみた!!
実際に「つなぎ売り」で「株主優待」をゲットしてみました。
銘柄は「オリックス」
「オリックス」は株主優待として、プロ野球公式戦優待価格観戦、レンタカー利用料割引、水族館入場料割引、ホテル・旅館宿泊割引等などがあります。
これらも魅力的ですが、もっと魅力的なものが「自社取引先取扱商品等カタログギフト」
各地の名産などを選んで、頂いちゃうことができます。
株主優待のなかでも特に1位2位を争う人気内容となってますよ。
これをオトクにゲットしてみます!!
①「オリックス」を権利付き最終日の取引開始前に「現物買い」100株注文
「オリックス」は3月決算であり、3月末日時点の株主に対し「株主優待」の権利が与えられます。
3月末日までに株主になるためには、3月29日の証券取引終了時間までに株の購入取引を成立させることが必要!!(名義変更に時間を要するため)
また、同じ銘柄の現物買い注文と信用取引の空売り注文を同時に行うことを「クロス取引」と呼ぶのですが、「クロス取引の場合」色々な制限から、3月29日の取引時間中に発注することができません。
なので3月29日の取引開始前に「オリックス」の現物買い注文をいれました。
オリックス100株の現物株式の注文画面です。
3月27日の土曜日において、3月29日の「寄付」で「成行」注文をいれました。
「寄付(よりつき)」とは立ち会いの最初の取引をいいます。日本の証券取引は朝9時から始まるので、その開始直後の最初についた株価とイメージしてください。
「成行(なりゆき)」とは値段を指定しないで、その時の株価により「買い」や「売り」を行うことをいいます。
『3月29日に最初の取引価格でオリックス株式100株を購入します』という注文をいれました。
すると確認画面が表示されます。
「オリックス」の前営業日(3月26日)の終値は1,968円でした。
なので画面右側の「概算代金」の「概算約定代金」にその金額で取引した場合の必要金額「196,800円」と記載されています。
でも注文は「成行」で行っているので、資金としては、注文の値幅制限の上限である2,368円の100株分と手数料115円の合計237,075円が必要となります。
この金額は、あらかじめ証券会社に預けている「預り金」から拘束されました。
②「オリックス」を権利付き最終日の取引開始前に「空売り(つなぎ売り)」100株注文
続いて「オリックス」100株の空売り注文をいれます。
オリックス100株の空売り注文画面です。
3月27日の土曜日において、3月29日の「寄付」で「成行」注文をいれました。
空売りなので「売買」欄は必ず「売建」を選択します。
「信用区分(期限)」は「一般(14日)」を選択。
マッキーは楽天証券をメインに利用していますが、楽天証券は株主優待のつなぎ売りに便利な14日を期限とする信用取引が可能になってます。
注文確認画面へと進みます。
「空売り」は「信用取引」です。
信用取引は最低保証金額30万円を証券会社に預けて取引を行います。
最初の注文時点においては資金のやりとりはありません。(保証金30万円は預け済)
なので、上の確認画面(右側)にもあるように「預り金からの振替額」やその他の欄において金額が「0円」となっているのが確認できると思います。
③「オリックス」権利付き最終日の取引開始直後に取引成立(約定)
3月決算である「オリックス」の権利付き最終日である3月29日の取引開始時間(9:00)直後、現物買い及び空売りそれぞれ無事に「約定(取引が成立すること)」しました。
国内株式(現物取引)
取引報告書上の「国内取引(現物取引)」が現物買いの内容です。
単価1,979円100株で取引が成立(約定)しました。Ⅰ.買付手数料115円が生じたので全部で198,015円の支払いです。
実際に楽天証券の「預り金」口座から198,015円が支払われました。
国内株式(信用取引/新規建)
取引報告書下の「国内株式(信用取引/新規建)」が空売りの内容です。
楽天証券から「オリックス」株式100株をレンタルして、現物買いと同じ単価の1,979円で100株売却取引が成立しました。
1,979円100株の売却代金197,900円は本来マッキーのものですが、マッキーが決済を完了(レンタルした株を返却)するまでは、楽天証券にストックされています。
Ⅱ.空売りに係る売却手数料148円が記載されています。これは決済時に精算される予定!
信用取引にかかる保証金30万円は預け済ですが、この「空売り」取引について、この時点でのお金のやりとりはありません。
④「権利落ち日」(権利付き最終日の翌日)に即決済!
権利付き最終日である3月29日に取引が成立した翌日、いわゆる「権利落ち日」に該当するこの日において、すぐに決済しました。
決済方法は「現渡(げんわたし)」という方法により行いました。
「空売り」の通常の決済方法は、空売りした株式と同じ銘柄で同じ株数を市場から購入して証券会社などに返却することにより行われます。
ただし手元に空売りした株式と同じ銘柄・同じ株数を保有していれば、その保有している株式を返却することにより決済することも可能です。
この手元に保有している株式を返却することにより決済することを「現渡」といいます。
現物の株式を渡すから「現渡」くらいの認識でOK!
さて「オリックス」の「現渡」注文画面です。
手元にある「オリックス」株式100株を証券会社に渡す(返却)だけです。
注文内容は、『「特定」(特定口座)にある「100株」を「現渡」します』ということですから、チェック項目も少ない。
「確認」を押し確認画面で確認して注文を出しました。
これで決済完了。
取引報告書を見てみましょう。
「空売り」に関する信用取引において、約束どおり「オリックス」株式100株を返却しました。
これにより証券会社においてストックされていた197,900円を受け取ることができます。
楽天証券の「預り金」口座に手数料190円が差し引かれ、197,710円が入金されました。
ん!?
手数料190円!?
さきほど「Ⅱ.空売りに係る売却手数料148円」とありました。
なのに空売りの決済(現渡)において、手数料190円!!
実はこの差額42円(190円-148円)が株を1日レンタルしたことによる「貸株料」です。
Ⅲ.貸株料42円ということです。
話を整理してみる・・
お金の流れなど、話を整理してみましょう。
①3月29日、オリックス株式100株購入のため198,015円を支払い
②3月30日、オリックス株式空売りに係る決済(現渡)により197,710円を受取り
①-②(198,015円-197,710円)=305円
この305円の内訳は既に記載済の次のものです。
- Ⅰ.買付手数料115円
- Ⅱ.空売りに係る売却手数料148円
- Ⅲ.貸株料42円
この実質負担額305円により、ワタシは「オリックス」の株主優待の権利を獲得することができました。
株主優待をオトクにゲットする方法を紹介しました。
いかかでしたか?
4番めのコストとして配当金がある場合の税金負担のコストなどがあるのですが、話がややこしくなるので省略しました。
今回の実質負担額は300円ほどでしたが、実際に必要な資金としては、最初に株式を購入する際の約20万円と信用取引に係る保証金の預けとして30万円、合計約50万円ほど一時的に拘束されます。
それでも何百万円も預け入れても何の「オトク」も産み出さない「定期預金」などよりはよっぽど「オトク」では!?
リスクを理解して、あなたも「オトク」をゲットしませんか!?
※なお、この記事は「オトク」を保証するものではありません。株式投資などはすべて自己責任です。この記事を参考に投資を行って損失を被ったとしてもマッキーは一切責任を負えませんのでヨロシク!!