こんにちは。外国に何となく憧れるマッキーです。
「資産運用」という言葉をよく耳にしますね。
実際に「資産運用していますか?」と聞かれたらどうですか。
お金の運用先は「普通預金」と「定期預金」だけ?
マッキーは「お金」にも仕事をしてもらって収入を得たいと思っている人の1人です。
今回は「お金に仕事をしてもらってお金を得る=投資」の中で、比較的リスクが少ないと言われている「債券投資」について、マッキーの体験談を報告します。
「債券投資」って、ホントに安全?
そもそも債券って何?
「債券」とは「お金」を必要とする人(債券の発行者)が、「お金」を提供してくれる人(債券の投資家)に対して発行する「借用書」のようなものです。
この借用書のようなものである「債券」には次のことが記されています。
- 資金の返済金額(額面)
- 資金の返済期日(償還期限)
- 利子の支払期日及び支払金額(クーポン、利札)
お金の提供者である投資家はこの「債券」を償還期限までの間に、原則的に自由に売買できます。
日本政府が発行する「債券」は国債であり、地方公共団体が発行する「債券」は地方債となります。
会社が発行する「債券」は社債です。
外国の政府や外国の機関などが発行する「債券」である外債と呼ばれるものもあります。
その他にも金融債、特定社債、転換社債など「債券」にはたくさんのものがありますが、それぞれお金を必要とする人(発行者)が発行する「借用書」みたいなものということには変わりはありません。
「債券投資」のメリットとデメリット
債券投資のメリット
債券投資のメリットは次のようなものがあります。
- 決まった期日に決まった金額を受け取ることができる
- 償還期限まで保有していれば額面金額が帰ってくる
- 途中で売却し換金することもできるため資金の流動性がある
(例)2021年1月1日ひろしさんが、額面100万円、償還期限5年、利払年1回(毎年末支払)、利率年3%の債券を100万円で購入したとします。(税金のことは考慮していません)
そうすると毎年末日に3万円(100万円✕3%)を確実に受取ることができます。
償還期限は5年ですから、この債券を満期まで保有していたら3万円✕5年で15万円を受取ることができます。
償還期限が到来したら額面金額である100万円は確実に帰ってきます。
「債券」は市場などで売買されていますから、償還期限前に資金が必要となる事情が発生したら、売却して現金化することも可能です。
債券投資のデメリット
債券投資のデメリットは次のようなものがあります。
- 売却する時は損失となる可能性がある
- 発行者の財務状況が悪化した場合、元本や利子が支払不能となるリスクがある
- 外債の場合は為替の状況により為替差損が生じる場合がある
上記(例)のひろしさんが購入した債券を保有してから2年後の2023年1月1日に利率年10%の債券が発行されたらどうなるでしょうか?
ひろしさんが保有している債券は利率年3%ですから、ひろしさんの債券を売却しようとしても誰も100万円では買ってくれません。
だって新しく発行された利率年10%の債券を購入すれば、3年間で30万円取得できるもの。
ひろしさんの保有している債券は3年間で9万円しか利息を受取ることができません。
新しく発行された債券のほうが21万円(30万円-9万円)多く利息を受取ることができるので、ひろしさんの債券を市場で売却しようとしたら理屈上は79万円(100万円-21万円)でしか売れません。
このように市場の金利の変動により債券の価格が変動することを「金利リスク」といいます。
また、債券は「借用書」のようなもので、発行者にとっては「借金」ですから、発行者の財務状況などが悪化すれば当然に返済不能などのリスクも生じできます。
「信用リスク」などと呼ばれています。
債券の発行者が外国の政府や機関などである「外債」であれば、利子や償還時の為替の影響を受けます。
外債の利息を受取る時や償還の時に円高が進んでいたら、思っていた金額を手にすることができなかったということもあります。
新興国発行の外債などの場合はその国の政治的な安定、戦争や紛争、通貨の安定性などにより支払能力に問題が発生する場合もあります。
「カントリーリスク」などと呼ばれます。
「トルコリラ外債」債券投資を学ぶため実際に購入してみた
「債券投資」のリターンとリスクを肌で感じるため、マッキーは実際に「債券」を購入してみました。
そのなかでもリスクの高そうな「外債」を選んでみました。
トルコリラ建の外債購入
2019年7月12日欧州復興開発銀行が発行するトルコリラ建(「リラ」はトルコの通貨単位)の外債を購入しました。
「欧州復興開発銀行」は60以上の国などが出資する公的機関で旧共産圏である中東諸国の経済体制転換促進を目的とする国際開発金融機関です。
償還日は2022年3月24日です。
額面は「1000リラ」
写真の「約定単価(外貨)」には「118.17」とあります。
「118.17」は「118.17%」を表します。
額面は「1000リラ」ですが、この債券を購入するために「1181.7リラ(1000リラ✕118.17%)」必要という意味です。
なぜ債権金額(1000リラ)より大きい金額(1181.7リラ)で取引されているのか?
それはこの債券の金利が23%と高金利だからです。
この債券の利払日は3/24と9/24に指定されています。
ワタシの債券購入日が7月なので前回の利払日から7月までの経過利息72.83リラをあわせて購入時に必要となります。
ワタシはこのトルコリラ建外債を購入するために1254.53リラ(購入代金1181.7リラ+経過利息72.83リラ)を要しました。
取引時におけるレートは1リラ=20.56円でしたので、25,792円(1254.53リラ✕20.56円/リラ)の払込金額でした。
トルコリラ建外債 最初の利息受取
2019年9月24日、最初の利払日が到来しました。
受取利息は115リラ(1000リラ✕23%✕1/2)です。
この日のレートは1リラ=17.32円でした。
ちなみに税金を計算するレートは1リラ=16.31円です。
当日のレートと税務上のレートがなぜ違うのかは省略します。
税引前の受取利息は1,991円(115リラ✕17.32円/リラ)です。
日本の税金である所得税286円と住民税93円が控除されたため1,612円が入金されました。
取得元本25,792円に対し、約2ケ月の保有で1,612円の利息受取り
実質年利にしたら約38%のリターン。
悪くはない?
トルコリラ建外債 2回めの利息受取
2020年3月24日に2回めの利息受取日がやってきました。
受取利息は前回と同じ115リラです。
計算過程は省略します。
税引前受取利息1,769円所得税253円と住民税82円が控除され、手取額1,434円が入金されました。
トルコリラ建外債 償還日までのキャッシュイン予測と投資損益計算
この債券投資のキャッシュフロートータルを、記事を書いている本日現在(2020年8月16日)で予想してみます。
本日(2020年8月16日)におけるレートは1リラ=約14.45円(楽天証券による)なので、今後もこのレートで変わらないものとします。
2022年3月24日の償還日までにあと4回ほど利払日が到来するので、償還日までに460リラ(115リラ✕4回)受け取れます。
税金を考慮した受取金額は5,317円(460リラ✕14.45円/リラ✕80%)となります。
償還日には1000リラが戻ってくるので14,450円(1000リラ✕14.45円)が入金される予定です。
以上のデータと予想から「トルコリラ建外債」の投資損益を計算してみます。
①投資金額(外債取得金額) 25,792円
②回収金額(キャッシュイン金額)22,813円(最初の利息1,612円+2回めの利息1,434円+今後の利息5,317円+償還金額14,450円)
①-②=△2,979円
トルコリラ建外債1000リラの投資については、25,792円のキャッシュを投入し約2年と9ケ月の期間で3000円程の損失という結果となりそうです。
それでは今すぐ売却してしまおうとなりそうですが、本日(2020年8月16日)現在、この債券の取引価額によると既に1万円ほどの含み損となっていますので、売却もできない状態です。
投資がマイナスとなった原因を分析してみると「債券投資のリスク」のところで述べた為替リスクを思い切り受けているということです。
2019年7月の購入時のレートが1リラ=20.56円でした。
2020年8月16日現在のレートは1リラ=約14.45円です。
約1年で約6リラの円高が進んだことが一番の損失の原因です。
もちろんこれからトルコ経済が発展して、円安となる可能性も全くないとは言い切れませんが、恐らくこの投資は失敗という判断をしています。
「債券投資」のうち本日は外債についての報告でした。
「債券」は一度購入すると償還日までのキャッシュインは、ほぼ確定します。
有価証券のように売買することも可能ですが、その売買価格はおおよそ金利の情勢により確定します。
金利自体は過激に上下することは少ないため、その売買価格も過激に上下することは少ないです。
「債券投資」に対するマッキーの個人的な感想は次の通りです。
- 「債券」の売買価格は大幅な上下は少ないので確かにリスクは少ないと思われる
- リスクは少ないけど無いわけではない
- その「無いわけではないリスク」の割にリターンが少ない
- 現在の世界的な低金利の情勢の中「投資」対象となりえるかは疑問(債券価格が上がる原因=より金利が低くなること)
- マッキーの思う投資とは「資金を増やすこと」なので、安定を求めるなら価格と配当が安定している「会社」への投資(株式投資)のほうがローリスクハイリターンだと思う
投資はすべて自己責任です。ここにある情報を元に損失を被ったとしても、マッキー及び関係者は一切責任をもてませんので、よろしくお願い致します。